私が柔道整復師になったわけ
私はもともと柔道整復師とは何なのかすら知りませんでした。
それどころか接骨院にすら言ったことのない人間で、あの骨と書いてある看板を見て”痛そう”や”怖い”という感情すら抱いていました。
英語に興味があった私はどこかの雑誌に載っていた翻訳の仕事に興味を持ち、それで独立して生計を立てようと思っていました。
しかし当時の私は翻訳をするには勉強が足りず無色だった私はイエローブックを片手に生活費を稼ぐ仕事がないかと探していました。
すると目に飛び込んできたのは接骨院のバイト、やったこともなければ接骨院とはどのようなものかも知らない、一度行ってみるだけ行ってみようと面接に向かい合格しました。
底の院長も感じがよく一緒に働く仲間もよい人に恵まれ、通っている患者さんも良い人ばかりで仕事はつらいものという認識があった私にはとても楽しかったのです。
ただ一つだけ問題点を挙げるとすると私がそこで働く理由は腰かけの感覚だったので院長の期待の気持ちに後ろめたさを感じていたということです。
柔道整復師になるためには授業料約500万円を支払って3年間学校に通い、国家試験を受けて合格した後国家資格を取得しなければなれないため学校に通うことをよく勧められました。
その時は当然通う気がなかったのでお茶を濁すようにごまかしていましたがその時ついにある事件が起きました。
それは患者さんの中にSさんが現れたことです。
Sさんはとても明るい方で周りを明るく照らしてくれる太陽のような方でした。
私にも仲良くしてくれて気さくに話しかけてくれる、そんな方でした。
50肩で来院されていたSさんの肩がだいぶ動くようになってこうおっしゃったのです。
”病院にも行ったけど治らなかった肩の症状が先生の施術を受けて治ったわあ”
この一言で私の心に火が付いたのです。
考えてみれば小学生の時の夢に医者になるがあり勉強面でそれを諦めた過去がありました。単純な私は医者よりももっとすごいことが出来ると大喜びをして柔道整復師になることを決めてすぐに柔道整復師の学校の資料を取り寄せて受験の準備にかかりました。